2025年9月17日
バッククォートとテンプレートリテラルを使った文字列処理【WordPress向け完全版】
バッククォートとテンプレートリテラルを使った文字列処理【WordPress向け完全版】
プログラミングを始めると、「(バッククォート)」と「'(シングルクォーテーション)」の違いで迷うことがあります。
特に WordPress で JavaScript や PHP のコードをブログに貼る場合、この違いを理解しておくと、JSONエラーや表示崩れを防ぐことができます。
💡 追記:最初は Enlighter などのプラグインでコードを試しましたが、Gutenberg 上で JSON エラー回避ができませんでした。そのため、(バッククォート) や $波括弧 に文字化して安全に表示する形式にしています。
🔰 そもそもクォーテーションとは?
プログラミングでの「クォーテーション」とは、文字列を囲むための記号のことです。JavaScript では主に次の3種類があります。
- シングルクォーテーション:
'...' - ダブルクォーテーション:
"..." - バッククォート(テンプレートリテラル):
(バッククォート)...(バッククォート)
基本的にどれも文字列を扱えますが、バッククォートだけは特別な機能を持ち、複数行や変数の埋め込みが可能です。
🌞 シングルクォーテーションとダブルクォーテーション
- 文字列をシンプルに囲む方法
'Hello'と"Hello"はほぼ同じ- 違いは「入れ子」にするとき。例:
"彼は '侍' です"または'彼は "侍" です' - \n を使えば改行できる
使用例(JavaScript)
// シングルクォーテーション('...') const a1 = 'シングルクォーテーション'; console.log(a1); // ダブルクォーテーション("...") const a2 = "ダブルクォーテーション"; console.log(a2); // 改行(\n を利用) const a3 = '1行目\n2行目'; console.log(a3);
🌙 バッククォート(テンプレートリテラル)
- キーボードの左上(数字1の左横)にある記号
- ES6 以降で使える新しい文字列の書き方
- 複数行をそのまま書ける(改行できる)
$波括弧を使って変数や式を埋め込める- 変数と文字を
+で繋がなくて良い
使用例(JavaScript)
// バッククォート(テンプレートリテラル)
const b1 = (バッククォート)1行目
2行目(バッククォート);
console.log(b1);
// 変数埋め込み(+不要)
const name = 'のび太';
const age = 10;
const b2 = (バッククォート)私は$波括弧{name}です。年齢は$波括弧{age}歳です。
← コンソール上に 「名前はのび太です。年齢は10歳です。」 が表示される。(バッククォート);
console.log(b2);
📌 シングルクォーテーションとバッククォートの違い
以下のコードを比べると違いが直感的にわかります。
// 変数を用意
const name = 'のび太';
const age = 10;
const address = '東京都';
// シングルクォーテーション(変数は埋め込めない)
const sentence1 = '名前は' + name + 'です。年齢は' + age + '歳または' + (age + 1) + '歳で、' + address + 'に住んでいます'
+ '← コンソール上に 「名前はのび太です。年齢は10歳または11歳で、東京都に住んでいます。」 が表示される。';
console.log(sentence1);
// バッククォート(テンプレートリテラルで変数を埋め込める)
const sentence2 = (バッククォート)名前は$波括弧{name}です。年齢は$波括弧{age}歳または$波括弧{age +1}歳で、$波括弧{address}に住んでいます
← コンソール上に 「名前はのび太です。年齢は10歳または11歳で、東京都に住んでいます。」 が表示される。(バッククォート);
console.log(sentence2);
👉 シングルクォーテーションは「文字列を囲むだけ」ですが、バッククォートは「変数や式を埋め込める」「複数行をそのまま書ける」「+ で繋がなくてもよい」という点で強力です。
⚠ WordPressでの注意
- Gutenberg の通常テキストブロックにバッククォートを含むコードを貼ると JSONエラー が出る場合があります。
- 安全にコードを載せる方法:
- コードは
<pre><code>ブロックにまとめる - Enlighter の Generic Highlighting ブロックに貼る(短いコードのみ)
- コードは
- 本記事ではエラー回避のために
(バッククォート)や$波括弧に文字化しています
✅ まとめ
| 記号 | 主な用途 | 特徴 |
|---|---|---|
| (バッククォート) | JSのテンプレートリテラル | 複数行OK、$波括弧で変数埋め込み可、+不要 |
| ”(シングルクォーテーション) | JS/PHP文字列 | 単純に文字列を囲むだけ、\nで改行可能 |
| “”(ダブルクォーテーション) | JS/PHP文字列 | シングルクォーテーションとほぼ同じ、\nで改行可能 |
💡 この形式でカスタムHTMLブロックに貼ると、文章・箇条書き・絵文字・コードブロックすべてそのまま表示され、JSONエラーの心配もありません。